ボディーとは
ボディーとは、「舌の上にワインを乗せたときの”重み”」を指します。
重厚感のほか、濃厚さや粘性といった感触、つまりワインが与える「口当たり”Mouth-feel”」「舌触り “Texture”」とも表現できます。
ボディーは、ひとつの成分ではなく、アルコール、タンニン、糖分、果皮から抽出された風味成分などあらゆる成分の組み合わせから生まれ、以下の3つのスタイルに分類されます。
ライト・ボディー/Light Bodied
ボディーが軽めのワインがライト・ボディー。爽やかで飲みやすいスタイルのワインが多く、食前酒やサラダ等の前菜、キッシュ、茹でた魚等が適しています。
具体的には、
・ピノ・グリージョ(イタリアの白ワイン)
・ボージョレ(フランス・ボルドー地方の赤ワイン)
・カベルネ・フラン(フランス・ロワール地方の赤ワイン)
ミディアム・ボディー/Medium Bodied
ライト・ボディーよりもより重厚感と濃厚さが感じられるものがミディアム・ボディーのワイン。軽すぎず、重すぎず、バランスのとれたワインが多いです。使用されるブドウの種類やオーク樽を利用して熟成することによって質感が与えられ、ミートソースのパスタや肉じゃが、やきとり等ソースを使った料理とのペアリングが適しています。
具体的には、
・シャルドネ(フランス・ブルゴーニュ地方の白ワイン)
・メルロー(チリの赤ワイン)
フル・ボディー/Full Bodied
ミディアム・ボディーよりも凝縮され、より力強く、ドシッとした重み、渋みが感じられるものがフル・ボディーのワイン。通常は熟れたブドウから造られるタンニンが多く含まれるスタイルで、オーク樽を利用していることも影響しています。ソースや味付けが濃いめで脂肪分やタンパク質を多く含むステーキやハードチーズとのペアリングが適しています。こってり白ワインに合わせるならシチューなども良いでしょう。
具体的には、
・シャルドネ(アメリカ・カリフォルニア州の白ワイン)←オーク樽使用
・シラーズ(オーストラリアの赤ワイン)
・テンプラニーリョ(スペインの赤ワイン)
ボディーをブラインドテイスティングで見極めるには
通常、ボディーはワインラベルに表記されていますが、自分で見極めてみたい!という方は、以下の要素を参考にブラインドテイスティングにチャレンジしてみてください。
♢ボディーに影響する各要素
ボディーを重くするもの:アルコール、タンニン、糖分、果皮
ボディーを軽くするもの:酸味
1)強い風味を持つアルコール度数高めのワイン+成熟したタンニン=フル・ボディー2)繊細な風味を持つアルコール度数低めのワイン+高い酸味=ライト・ボディー
これは簡単に想定できると思います。
問題は・・・こちら↓
3)アルコール度数低めのワイン+高い酸味+甘口=???
「アルコール低い」、「高い酸味」と2要素含んでいるから、ライト・ボディー!!!
と、いいたいところですが、正解は
・
・
・
「ワインの舌触りに最も影響を与えている要素で判断する」
でしたー♪
つまり、アルコールが低く、酸味が高くても、それを超える甘さ(糖分)があれば、ミディアム・ボディーもしくはフル・ボディーとなります。
まとめ
今回は、「舌触り」で見極めるボディーについて解説しましたが、ボディーの見極め方法は他に
- 香り
- 色調
- 透明感
などからも推測するとより正確な判断ができるようになります。
一方で、ライト・ボディーのワインが安価でフル・ボディーのワインが高価とも限りませんので、金額からは見極めが難しいですが、フル・ボディーのワインは手間がかかっているため、平均的に高価になる傾向があります。
ワインはとにかくたくさんの種類を飲んでみて、感性を磨いていくことがプロ(プロっぽく)なる近道。
ワインが好きなご友人を集めて、ボディーのブラインドテイスティングをしてみると面白いかもしれません。
こちらを参考にして、ぜひぜひ試してみてくださいね♪