東京三社祭で使用された、イタリア製のワイングラス。 輸入販売元は、木村硝子店。 4代目である専務の木村祐太郎氏が惚れ込んで輸入を決めたそう。このグラスに出逢った経緯などについてご紹介していきます。
どのような経緯でこのワイングラスに出会ったのか
「ウィーン 135」というグラス。
日本人の感覚ですと「コップ」ですが、イタリアのヴェネトからフィレンツェ周辺のイタリア北部~中央部エリアに住むイタリア人ならば、これを見たらワイングラスだと認識できるそう。
木村さんがフィレンツェのトラットリア「ソスタンツァ(Sostanza)」というステーキ屋さんへ、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナをお腹いっぱい食べにいくことを目的に3人でお店に入った際、ワインとお水を注文したら、このグラスが6つテーブルに置かれ、チェイサーグラスとワイングラスが同じだったので、珍しいなと思いつつ、このグラスでワインを飲んでみたところ、とても美味しかった。(ちなみにこの際、注文したワインはキャンティだそう。)
今まであまりワインを美味しい!(美味しいというか、うまい!)と思ったことはあまりなかった木村さんですがこれは相当感動したそうです。ただ、グラスのサイズがこの1サイズのみだったので、可愛いというだけで輸入するのはどうかと思ったけれど、帰国後に輸入したそうです。1パレット、なんと3,000個!
ワインの味わいはワイングラスの違いで本当に違ってくるのか
「唇を乗せたときに、唇に当たる部分が分厚くて、牛乳を飲んだときのように、味わいがとてもわかりやすい。通常のワイングラスだと、スーッと口の中に舌の上に乗せて飲むと思うけれど、このグラスだと噛むように飲むので、味わいがダイレクトに伝わってくる。」と醸造家の岩谷さん。
たしかに、日本のワインは軽めのワインが多いため、通常のワイングラスでワインを口に含んだ時に、重めのボディーが好きなワインラヴァーにとっては物足りない感覚に陥ります。
今回のワイングラスを使ってみて、軽めのワインながらもしっかりと味わいが感じられたとともに、香りも濃く感じられブドウの特徴がより強く感じられました。
おそらく、ワイングラスの脚を持ちクルクルと回す “スワリング” よりも、より多くのワインの液体が鼻に近い位置で香りに触れることができるからだと思います。
グラスの重さといい、サイズといい、形状といい手にしっぽり収まる具合が、何ともたまりません。
噛みしめながら味わう、どぶろくや甘酒などにも適したグラスになるかと思います。
ウィーン 135(WIEN 135)はどんなワインを飲むときに使うのか
今回のトークセッションでは詳しく触れてはいなかった、このワイングラス『ウィーン 135(WIEN 135)』について、もう少し掘り下げてまいりましょう。
イタリアのメーカー「Borgonovo(ボルゴノーヴォ)」の商品。イタリアでは大昔からワイングラスとして使われている形だそう。メーカーにとっては、ワイングラスとして40年以上作り続けているベストセラー商品。ヴェネト州の方言では、グラスワインのことを「Ombretta de vino(オンブレッタ・デ・ヴィーノ)」と呼ぶそうで、このグラスは、まさに「オンブレッタ・デ・ヴィーノ」のためのグラスだとのこと。
ヴィンテージなどの高価なワインを飲むときは繊細で素敵なワイングラスを選ぶのが間違いない一方、リーズナブルなワインを大勢でごくごく飲むときにウィーン135は適しているそうです。
サイズは、64 × 88 / 130cc。
木村硝子店さんの希望小売価格は、420円/グラス(+税)です。
今、Google検索してみたら、どのサイトでも売り切れでした!
もうひとつGetしておけばよかったー (>_<)
ちょっと短めですが、トークセッションの動画はこちら↓
nippon wine 東京三社祭へいってきました -東京のワイナリー大集合!
「泡と濁り」がテーマのトークセッション |とおの屋「要」 佐々木要太郎氏 × 醸造家・岩谷澄人
各ワイナリー代表のトークセッション! |東京ワイナリー×深川ワイナリー×清澄白河フジマル醸造所